2012年1月26日木曜日

ダルビッシュを生かすか殺すも5人次第? レンジャーズは犯罪者とワルの吹きだまり

ダルビッシュを生かすか殺すも5人次第? レンジャーズは犯罪者とワルの吹きだまり


(ダルビッシュの大麻Tシャツなんてかわいいもの)


「フロントの人たちが家族のように迎えてくれた」

現地時間20日(日本時間21日)の入団会見でダルビッシュ(25)は球団の印象をこう語った。ワシントン監督、ダニエルズGMらに囲まれ、和やかに進んだ記者会見。そんな雰囲気に思わず冒頭の言葉が出たのだろう。

しかし、である。フロントや首脳陣とは対照的に、チームメートは決してダルビッシュが思うような「温和」な連中ばかりではない。レンジャーズは以前からメジャーでも有数の「ワルの巣窟」として知られているからだ。その代表格が現在、チームの主軸を務めるこのハミルトン(30)である。

昨季こそ打率.298、25本塁打、94打点で無冠に終わったものの、一昨年は打率.359、32本塁打、100打点でチームのリーグ優勝に貢献し、ア・リーグMVPを受賞。今やリーグ屈指の長距離砲として名高いハミルトン、その半生は「波瀾(はらん)万丈」の一言に尽きる。

高校時代から「野球エリート」として全米から注目を集め、99年にドラフト1巡目(全米1位)でデビルレイズ(現レイズ)に入団。プロ入り当初から将来を嘱望される有望株だった。転機は01年シーズン前、家族と一緒に巻き込まれた交通事故だった。

この事故で自身と共に両親が負傷。周囲からの多大な期待が重荷にもなって、この頃からハミルトンは情緒不安定に。その結果、薬物(コカイン)にのめり込み、気づいた時には薬物依存症になり果てた。

02年シーズン途中にハミルトンの薬物使用が発覚すると、大リーグ機構(MLB)は本人に出場停止処分を科し、薬物中毒者更生施設への入所を義務付けた。が、依存症は簡単には治らず、ハミルトンはその後も遅刻、無断欠勤などを繰り返した。自殺未遂や入れ墨(全身計26カ所)で自身を傷つけることもしばしば。計8回の施設への入退所でようやく薬物依存症から立ち直った。06年6月にMLBから現役復帰を認められた際には、それでも「週に3回以上の尿検査を受けること」という異例の条件が付け加えられたほどだった。



「犯罪組織と手を組んだ選手」もいる。現在チームのエース格に成長した先発右腕オガンド(28)だ。

一昨年6月に彗星(すいせい)のごとく現れ、チームのセットアッパーとしてブレーク。先発に転向した昨年は13勝(8敗)を挙げる活躍を見せた。しかし、本人はアスレチックスのマイナー時代だった05年に現中日のネルソンらと共に、ドミニカ共和国人売春婦の米国入国を手助けするため、犯罪組織から3000ドルの報酬を受け取って売春婦と偽装結婚。この事件で摘発されたオガンドはアスレチックスを解雇され、米国からも永久入国禁止処分を受けた。野球人生を絶たれる危機に見舞われたのだ。幸い、犯罪発覚当初からオガンドの潜在能力を高く買っていたレンジャーズが、米国務省に入国禁止処分の解除を働きかけたおかげで10年2月、レンジャーズでプレーできるようになったのである。

他にも、チームの主力である二塁手のキンズラー(29)の気性の激しさは有名。08年に当時メジャー屈指のトラブルメーカーといわれ、度重なる飲酒運転などで獄中経験もある右腕投手のポンソン(35=元レンジャーズ)と風呂場で大喧嘩をし、仲裁に入ったヤングを負傷させてしまう「事件」を起こしている。

「この件に関してはキンズラーも確かに問題なのですが、それまでに裁判官殴打を含め、3度の逮捕歴があったポンソンを所属させていたレンジャーズの度量の広さにも驚かされます。もともとこのチームは他球団で問題を起こした選手でも、実力さえあれば、過去は関係ないという風土が出来上がっている。そう考えれば、ダルビッシュも差別なく、受け入れられる可能性は高いと思います」(メジャー関係者)

ダルビッシュはプロ入り前後の未成年時に、喫煙問題でたびたび謹慎処分を受けた。ここ数日は、渡米時に着ていた大麻を連想させるTシャツも物議を醸している。しかし、レンジャーズのナインに比べればそんなものは「可愛いもの」なのである。